


昨日から今朝にかけての野球関連のニュースには、
・浜ちゃん再婚
・山本昌WBCに立候補?
一方、サッカーでは
・東京V柱谷監督退任(ヴェルディ公式)
・湘南菅野監督退任(ベルマーレ公式)
とかのニュースがありましたが、野球関連は人気ブログランキング野球部門やにほんぶろぐ村 野球ブログ経由で、またサッカー関連は、にほんブログ村 サッカーブログ経由で他ブログをご覧いただくとして、今回も読了したばかりの本の感想文を。
・金子達仁「古田の様」(扶桑社)
スポーツノンフィクションの名手が綴る、稀代の捕手の半生記!
プロ野球選手として数々の記録を残しながら、2004年の球界再編騒動では獅子奮迅の働きを見せ、昨年惜しまれながら引退した古田敦也。彼の半生を関係者の証言をもとに振り返る。
目次
第1章 稀代のキャッチャー
(上原浩治の宝物・台湾、五輪最終予選の夜 ほか)
第2章 挫折と苦闘の日々
(新設校の弱小野球部、狭いグラウンドで目覚めた才能 ほか)
第3章 2004年、球界再編騒動
(恐るべき同期生、2004年夏、日本球界 ほか)
第4章 それから
(妻に見せた涙、引退会見の様々な思い ほか)
金子達仁といえば、サッカー系の人じゃんと思ってWikiで調べたら、
「父の仕事の関係で小学生の時に神戸に住んでいたころからの熱狂的な阪神タイガースファンで、プロ野球シーズン中は、取材などで海外に滞在時でもインターネットでタイガースの勝敗は必ずチェックするほどである。」
という記述がありましたね。
ならば、(「第1章 稀代のキャッチャー」で)矢野輝弘さんと対談させるという発想もありですね。もっとも、それは著者の発案ではなく、毎日放送(MBS)のディレクターですが。。。それに、著者自身本書ではタイガースファン(だった)とも言ってないし。。。
ともあれ、特に矢野さんのファンの方にはそれだけで読む価値大ありです。
(注:対談の様子はMBSラジオの特番として一部OAされたらしい)
<参考:矢野さん萌え〜な方々の本書感想エントリー>
・SORAKO トコトコ日記:タイガースが好きだなぁとつくづく思う夜
・イカ投げハイジャンプ(殻):「古田の様」はいっそ「古田様」でいいと思う(笑)
ちなみに、古田さんと矢野さんは(ピッチャーを中心にして、自分はサポートに徹する)同タイプのキャッチャーとして、互いに親近感を持っていたそうで。。。
⇒ノムさんの教えが大きいようで。。。
⇒狭い神宮と広い甲子園の本拠地の差で違いが出る
⇒自分主導型の捕手:城島や谷繁
・矢野さんから見た古田さんの魅力
→下半身の柔らかさからくるキャッチングの上手さ
(ボールもストライクに見える)
「第2章 挫折と苦闘の日々」では古田さんの野球人生を追っていますが、ここでは
・高校時代の監督が(メンバーの中で格段の野球センスがあったことから)ピッチャーに転向させたいという誘惑にかられた。でも、負けなかったことがその後の野球人生で大成するのにつながった
・大学卒業時に日ハムなど数球団が指名する可能性があったが、「メガネをかけてるキャッチャーはダメ」ということで見送られた
・兼任監督時代、宮本はじめ選手もどう古田と接していいのか迷った
というところがポイントになりますかね。
「第3章 2004年、球界再編騒動」では、まず同級生の山本昌投手の話から始まります。
・初めて見た瞬間からピッチャーを気分よく投げさせている
・(山本昌投手は)キャッチャーが小さく構えていてくれた方が投げやすい
・(山本昌投手自身はヤクルト戦にはトータルでは相性はよかったものの)古田にはよく打たれた(通算対戦打率.326)
・2004年のプロ野球再編騒動の折には、「ストを決断したこと、それをファンに納得させたこと。本当にすごいこと。あいつでなければ無理」と思った
ことなどがあって、2004年のプロ野球再編騒動の話になります。
・オーナー側は球団が減ることによるメリットについては、まったく言わなかった
・ただ、頭ごなしに言われて、選手のことをなめられているのか思った。
とかいう古田さん自身の話もありますが、注目は当時巨人の選手会長だった高橋由伸とオーナー側の交渉窓口だった瀬戸山氏(現・千葉ロッテマリーンズ球団社長兼球団代表)から話を聞いてきたこと。
これを読んだ限りでは、この件に関して由伸がかなりビビっていたことがわかります。「何でおれが選手会長のときにorz」というメンタリティが今でも克服されていないとすれば、(彼のファンには悪いけど)もう選手としては彼は限界でしょうね。。。
一方、瀬戸山さんについては、その当時は当ブログでも悪玉扱いでしたが、見直しました。その当時も薄々感じてましたが、悪玉役をやらされ、演じていただけだったんですね。
ダイエーでも、千葉ロッテでもコアなファン以外に、ライトなファンを集めることについては、実績上げましたからね。
それにしても、瀬戸山さんが入る前のロッテの寮って、食事のコスト計算はしても、カロリー計算もしてなかったのね⇒戦経 インタビューにも証言あり
ただ、ダイエー時代にホークス買収プロジェクトの一員に抜擢された理由が、
「子供のころから大の阪神ファンだった瀬戸山は、自らも高校時代は硬式、大学時代は準硬式で野球をやった経験があった」
だけですか?
「第4章 それから」では、古田さんの妻(中井美穂さん)に取材した内容が取り上げられています。著者はこの本では言及していませんが、古田さんと中井美穂さんの夫婦関係の様相(お互いのことに干渉しあわないとか)って、実は著者とその奥さん(八潮圭子さん←年代は違うが管理人と大学で同じゼミ)も似たような感じですかね。。。
ということで、なんかまとまりのない感想エントリーになってしまいましたね。
古田さんが「野球はコツだ」というのと同様、(著者が「あとがき」でも書いてあるとおり)「文章を書くのもコツ」なんでしょうね。
自分はまだコツをつかみきれてませんが。。。
<その他の方の本書感想文エントリー>
・うだうだblog:古田の様
著者プロフィール
金子達仁
スポーツライター。1966年、神奈川県横浜市生まれ。法政大学卒業後、『サッカーダイジェスト』編集部を経てフリーに。1997年、サッカー・アトランタオリンピック代表を取材した『叫び』『断層』でミズノ・スポーツライター賞受賞。著書に『28年目のハーフタイム』(文藝春秋)、『泣き虫』(幻冬舎)、『敗因と。』(光文社)など多数


