


【6/18の交流戦〜ヤクルト、サヨナラで5連勝】
◇ヤクルト 6―5 ロッテ
ヤクルトは11回、ガイエルが右中間本塁打を放ってサヨナラ勝ちし、連勝を5に伸ばした。ヤクルトの交流戦での勝ち越し、ロッテの負け越しが確定。
◇広島 3―2 楽天
広島が今季初のサヨナラ勝ちで勝率5割復帰。7回に下位打線の連打を足場に追いつき、10回に石原が右越えに決勝ソロ本塁打。楽天は5連勝ならず。
結局2試合ともサヨナラホームランで決着となったわけで、置いてかないで〜
と悲痛な叫び。。。
その置いていかれている2チームのうち、下の方のチームの元監督経験者の著書を今回は紹介いたします。
・森 祇晶「野球力再生―名将の「ベースボール」思考術」(ベースボール・マガジン社新書)
日本一6回と西武を常勝軍団に導いた名将が鳴らす日本球界への警鐘。長年住み慣れた東京を離れ、日本と米国本土のちょうど中間に位置するハワイからのぞいた日米野球の違いとは―。"野球"と"ベースボール"の狭間で考えた究極の組織改造論が明かされる。世界を襲う経済不安の波は、野球界にも必ず訪れる。そのとき、球界はどう対処したらいいのか。そのヒントが隠されている。
【目次】
第1章 監督の選び方
第2章 WBC監督問題が伝えるもの
第3章 星野JAPANの挫折
第4章 日本式プレーオフの功罪
第5章 MLBとの付き合い方
第6章 FAと選手会にもの申す
第7章 田澤問題とドラフト
第8章 加藤コミッショナーへの提言
第9章 私の球界改革プラン
最近はTV中継でも見なくなったなぁと思ったら、ハワイに住んでいるんですね。それでは、なかなか日本のTVにも出る機会はないでしょうね。
巨人のV9を支えた名捕手、かつ監督としても西武で9回リーグ優勝(うち日本一6回)の名将という実績もあるし、なかなかいいこと書いてあります。
そんなことを踏まえて、内容の一部ピックアップ
・監督に必要な四か条
@野球への情熱の高さ
A全体を見極める視野の広さ
B決断力と勇気
C「選手が主役」を自覚
・3位が日本一になれるかもしれない、CSはおかしい。
・巨人離れは必然〜外様の多いチーム構成ではファンは感情移入しにくい
・スター主義とは無縁の米国
・マイナー(二軍)の監督は、一軍より難しい
・球団は真弓に何をさせたいのか、ということが見えてこない
・監督という仕事は幕引きが肝心。
・TBSは球団経営に熱心ではない
・野球界はもっとオープンになるべき
・代表監督にしても、決め方をオープンにして欲しい。
・ポスティングには反対
・メジャーと台湾は在外の選手獲得に積極的
・FA補償金制度はいらないし、7年でFA権獲得でいい。
・外国人の扱いも日本人と同様にすべき。
・MLBの良いところは取り上げるべき。
・コミッショナーは球界の改革者たれ。
・西武時代は、背広組がフロントのプロだった。それにくらべて(以下r)
このうち「球団は真弓に何をさせたいのか、ということが見えてこない」というのは、多くの方がお分かりかと思いますが、「勝利優先」か「育成優先」かということです。
今のタイガースでは両方を満たすというのは無理でしょうからね。
ここのところをはっきりさせなかったことに、現状のタイガースがあるわけで、森さんの慧眼恐るべし。。。
というか、阪神ファンなら誰でもわかることなんですけどね。。。
次は、野球論そのものについて書いた本が読みたいですね。
【著者プロフィール】
森 祇晶(もり・まさあき)
1937年、大阪府生まれ。55年に岐阜高を経て巨人に入団。現役時代は巨人V9時代の正捕手として活躍し、抜群のインサイドワークに加え、勝負強い打撃にも定評があった。引退後はヤクルト、西武でコーチを務め、86年に西武監督に就任。94年に退任するまでリーグ優勝8回、日本一6回と黄金時代を築いた。01年から02年には横浜の監督も務めている。05年野球殿堂入り。現在はハワイ在住。
【ご参考〜他の方の書評紹介】
・TBMの趣味三昧
・ちょこっと立ち読み屋さん
・七色の虹と変化球
・愚者千慮必有一得
・akisanの日記
・はるレポート


